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2018年
7月7日 京浜急行線雑色空音舎13時〜
7月10日ミューザ川崎・練習室13時〜
第4回ミラノ声楽マスターコースに参加して
(参加者から感想をいただきました)
今回私は初めてイタリアでのマスタークラスに参加しました。
10日間で、5人の先生にレッスンを受け極めて濃い時間を過ごすことができました。
ピアノは二人の先生に見て頂きました。
まずセム先生には歌曲の伴奏について、わかりやすく丁寧に見て頂きました。
チマーラの歌曲集のCDの伴奏をされているのでチマーラについて、良く理解することができました。
それからランポ先生にはコレペティとピアノ曲のレッスンをして頂きました。
連弾も一緒にして頂いたので、テンポ感など、説明ではなく実感として理解することができました。
また、お二方共レッスンの合間やお手本に弾かれるピアノの音の美しさ、表現力の豊かさと言ったら!これを聞けただけで十分満足です。
イタリアのコンセルヴァトワールの教科書も執筆されているユヴァッラ先生には発声を教えて頂きました。
どうしても、軟口蓋を上げようとか、お腹に圧力をかけて支えようとか色々考えてしまうのですが、ユヴァッラ先生の言ってらっしゃることは、恐らくto doではなくto beなのではないか思いました。
つまり、発声として良い状態にしようと努力するのではなく、深い息をしていれば自然と良い状態になる、ということではないか?ということです。
それからダニエラ先生には音声学の観点から発声を見て頂きました。とてもユニークで、でも無理のない方法で声を変えて下さるので、ビックリです。日本には多分こういう先生はいらっしゃいません。私は恐らく舌に無駄な力が入っていたのだと思うのですが、それを力を抜いて、と言うのではなく、別の方法で変えて下さいます。
最後にロベルタ先生にはディクションを教えて頂きました。
女優さんでらっしゃるのですが、ムゼッタのワルツを立って少し演技をつけて読んで下さった時はさすがだと思いました。
レッスンは4人で自分のレッスン以外は聴講することができたのも有難かったです。自分のレッスンの時は舞い上がっているのですが、他の人のレッスンの時は客観的に見られるので、より理解が深まった気がします。
また、私は譜めくりもさせて頂きましたので、お二人のペダリングなど、密かに観察することもできました。
帰国してから日本のラジオを聞いたら子音がきつくて刺激的でビックリしました。それで逆に、イタリア語は母音をきちんと発音して、子音はきつく言わないのだと改めて認識することができました。
他にもイタリア語に日常的に接していたことで、フレーズ感など、勉強になりました。
ピアニストにとってピアノの練習場所を確保することは死活問題ですが、今回は山田恵子先生宅で練習させて頂くことができましたので、それもとても有難かったです。
また、今回は復活祭の時期にあたり、日本ではなじみのない行事なのですが、半日教会の鐘が鳴っていたりすることなど、改めて宗教行事なのだと認識しました。
たまたまラフマニノフの「復活祭」を練習していたのですが、なぜ、「復活祭」の曲で教会の鐘がずーっと鳴り続けているのか理解することができました。
また、「復活祭」だけでなく色々な曲に教会の鐘の音が登場すること、それだけ教会の存在が身近であることなども感じました。
たった半日でしたがミラノ観光もして、イタリアの空気に触れることもできました。
全てのことが、イタリア、ヨーロッパの音楽を理解するのに役に立っていると思います。
今回は通訳を介してのレッスンでしたが、もし次の機会があったらより理解できるようにイタリア語も習い始めました。